来年どう過ごすか。

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2017年01月11日 14:56

俺はそんな理由で学校には通っていない。
公立の高校をきちんと受験していたら、滑り止めをきちんと受けていれば、
そんなタラレバの話が俺の頭をよぎるが、今更どうしようもない。

今年はフリーターとして1年を過ごした。
同級生達は高校2年生になろうとしていた。
俺にも二つの選択肢があった。

高校受験浪人したことにして、再度受験をするか、このままフリーターとして生きるか。
当然、母さんは再度高校受験をすることを勧めてきた。
せっかく成績もいいんだし、頑張れば公立だって合格できる。
1年くらいの遅れは問題ない、なんて言ってくれる。
しかも公立に通ってくれた方が学費もかからないから助かるわ、なんて言ってくれる。

俺に気を使っているのがバレバレだった。
その無理に作る笑顔も俺には悲しく見えた。

もう高校受験なんてする気はなくなっていた。
というか、緊張の糸が切れたような感じで、何もかもする気力がなくなっていたのだ。
何をやっても、父親の存在が離れないのではないか、とさえ思うようになった。

たとえ実力で公立高校の受験に合格したとしても、またもみ消されてしまうのではないか、
とさえ思うようになった。
何をやっても認められない。父親のせいで。そんな気がしていた。

そろそろ1年が経つ。来年はどう過ごそう。もう今年か。
いまやっているバイトを続けても先は見えない。しょせんバイトだ。
でもこれが俺のできることなのか。わからない。

暗い気持ちで過ごす毎日の中、いとこのお姉ちゃんが赤ちゃんを産んだというので見に行ってきた。
母さんも久しぶりの明るい話題で嬉しそうだ。
俺は男だし、女子だったらもっといい反応ができたのかもしれないが、いとこのお姉ちゃんは明るく迎え入れてくれた。

会うのは久しぶりだったけど、いつの間にかしっかりママになってる感じ。
俺以外のみんなは頑張ってるんだな‥と思ってしまった。

しかしこんな俺にも生まれたての赤ちゃんはかわいかった。
しっかりミルクを飲ませるために、このように毎日体重を計っているそうだ。http://xn--rckpt9obe3c1d7052bju0b0q9a.xyz/scale/
赤ちゃんは毎日体重が増えるらしい。飲んで、寝て、だけでも、一生懸命生きているんだな、と思えた。

高校にも行けない俺は、いつか自分の子供を育てることができるのだろうか。
赤ちゃんに会って、いろいろと考え始めた俺だった。